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マンション管理の文章術

目 次

2013/4/9更新

第1部 管理規約と法制執務

第12回 実践編(4)共有持分の単独処分禁止を補足する
第11回 実践編(3)専有部分・共用部分の区分を明確にする
第10回 実践編(2)定義規定ほかの総則的規定を書き換える
第9回 実践編(1)管理規約の目的規定を修正・変更する
第8回 附則は決してオマケではない
第7回 「直ちに・遅滞なく・速やかに」の使い分け
第6回 定義・略称・例示の通例
第5回 「とする」「ものとする」などの言いまわし
第4回 「及び・並びに」と「又は・若しくは」
第3回 法令文の記述形式と条・項・号の区分
第2回 公用文・法令文の表記法の原則
第1回 規約を読むにはコツがある

はじめに

分譲マンションは、居住者の立場で考えれば、自分の家であると同時にみんなの家でもあります。ひとつの家を共同で使い協力して維持保全を行うために、みんなで情報を共有し、意見を交換し、話し合いで結論を出していく必要があります。

しかし、偶然同じマンションで暮らすようになった年齢も職業もバラバラの住人たちが、共通理解を図り合意を形成するということは、決して簡単ではありません。マンションの管理に関係する分野は広範囲に及び、法律・建築・会計などの専門用語を使わないと説明が難しい場合もあります。

会議や打ち合わせを円滑に進めるためには、事前に作成したレジュメや参考資料の配付が効果的です。特に要点が簡潔にまとめられた資料は、理解の助けとなるだけでなく、無用な誤解の防止と時間短縮につながります。こうした資料を分かりやすく正確に作るにはどうしたらよいのでしょうか。

また、さまざまな出身母体や経験をもつ人たちがお互いに理解し合うためには、コミュニケーションの手段として共通の“言葉”を使う必要があります。個人が慣れ親しんできた業界用語や文章作法が、そのまま他人にも通じるとは限らないのです。

この連載コラムでは、マンション管理に携わる人々が共通理解を深めるうえで役立つような文章上のテクニックとチェックポイントを、具体例を交えてご紹介します。




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筆者紹介 PROFILE

波形昭彦(なみかた・あきひこ)

マンション管理士。ぎょうせい、日経BP社、Time Inc. を経て、合資会社妙典企画を設立し代表に就任。首都圏マンション管理士会の本部広報委員、千葉県支部事務局長、市川市マンション管理組合連絡協議会事務局長などを歴任。現在、首都圏マンション管理士会城東支部・台東区マンション管理士会正会員。地域コミュニティの活性化を支援するコミュニティアドバイザーとして、ICT活用や電子自治体、コミュニティ形成関連の執筆・講演多数。著書に『あなたのマンションは狙われている!――安全・安心な暮らしのための防犯読本』(共著、同友館)ほか。